桜がほころび始めましたね。
桜の美しさを目で、心で日本人は感じとれるのではないかな。
満開の桜が咲くさまに心を奪われ、そして散っていく儚さに心を揺さぶられる。
春が巡る度に私たちはこの感覚を味わい、そして歳を重ねる毎にあと何度桜を愛でることができるかとも思う。
出会いと別れ。一体私たちはどれだけの人と出会い、そして別れてきただろう。
春は出会いと別れを思い出す季節なのだろう。
桜の花の淡い色合い、重なって重なって。
その気高くも優しさを帯びた風情を私たちは限られた時間だけ楽しむわけだけれど。
ほんの少し切なく、そして哀しい気持ちにもなるのは私だけではないと思う。
桜が綺麗だね、の言葉の中の切なさを誰かとどこかで共有する。
それがどれほどの奇跡かということを私たちは本能的に知っている。
その奇跡を指でなぞるように私は今日これを書いている。
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